このたび日本土壌肥料学会2025年度新潟大会を新潟大学五十嵐キャンパス(新潟県新潟市)において開催させていただくことになりました。本大会では例年どおり、一般の口頭発表・ポスター発表、各種シンポジウム、各賞の授賞式および受賞記念講演、高校生ポスター発表、懇親会、関連集会等を開催する予定です。
近年、地球規模での気候変動、食料安全保障の脅威、環境問題などが顕在化する中、私たちの分野への期待と責任はますます大きくなっています。特に2024年には世界的な食料価格の高騰や極端気象による農業生産の不安定化が報告され、持続可能な農業生産と資源循環型社会の実現はこれまで以上に喫緊の課題となっています。本学会ではこうした課題を正面から捉え、科学的知見を共有し、新しい解決策を模索する場となることを目指します。
また開催地である新潟は、日本有数の米どころとして知られるだけでなく、豊かな自然と先進的な農業技術が共存する地域です。新潟市はラムサール条約に登録されている佐潟や鳥屋野潟を有し、水資源を活用した農業と生態系保全の調和が地域の特色となっています。この新潟の地から土壌、肥料、植物栄養、さらには地球規模の環境問題という視点を通じて議論を深めることは、非常に意義深いものと確信しております。本大会が研究者・技術者・学生の皆様が活発に議論を交わし、新たなネットワークを築く契機となることを願っております。新潟の美しい自然や豊かな文化に触れながら、有意義な時間をお過ごしいただければ幸いです。
最後に、全国からのご参加を心よりお待ち申し上げるとともに、充実した大会運営に向けて準備を進めてまいります。新潟で皆様とお会いできることを実行委員一同楽しみにしております。